外資系で働くということ

外資5社、日系2社で働いてきた私が、外資って実際どうなの?日系との違いは?といったことをメインに、時に関西人独特のユーモアを交えて綴ります。

大事なことは全て北新地のママから教わった(笑)(北新地は大阪の銀座みたいなところ)

友人に北新地のラウンジのママがいる。

この友人Aは高校卒業してからこのかたずっと水商売を続け、今では高級ラウンジのオーナーママだ。

 

前にAから、「ホステス心得帖」なるものを貰った。ポケットサイズの小さな冊子に、文字通りホステスの心得が書かれている。この冊子、社会人なら必ず通ずる何かが書かれている。実際、ラウンジに来る社長や役員クラスがこの冊子を絶賛して、社員教育用にほしいから増刷して欲しい、と言うくらいだとのこと。

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 「お客様は自分の何か(持ち物・仕事・容姿・人柄・・・)について、それをいち早く認められて誉められたいものである。それが何であるか、早く見つけて、口に出し誉めること。貴方だって、お客様に同じ事をしてほしいではないか。嫌味の無いお世辞は人間関係を良くする。」

 

「お客様とお客様の関係を間違えぬこと。間違えたら、詫びても済まぬ場合が多い。信頼を築くのには時間がかかるが、怒らせるのは一瞬である。」

 

「相手によって応対法を変えよ。賑やかなことが好きな人、静かに話すことが好きな人・・・いろいろである。ワンパターンの接待法では、お客様は飽きてしまう。」

 

このように、営業や接客業の人にとって、ハッとさせられるようなことが書かれている。そして、会社員として成功するために必要な要素が書かれていたりもする。

 

「自分のセールスポイントは何か、よく心得ておくこと。何もなければ月給泥棒である。」

「孤独に耐える強さがないと、必ず何かで失敗する。」

 

ほかにも、生活態度のことにも言及。

「ケジメのある生活をすること。少なくとも「やっぱり水商売の女だ」などと言われぬこと。」

 

「自宅はいつ来客があっても、恥ずかしくないようにしてあること。精神のだらしなさは、部屋の片づけ方に現れる。」

 

「衣類の手入れは丹念に怠らぬこと。洋服や着物を何日も、ワードローブに掛けっぱなしにしないこと。」

 

実際、Aの家はいつ行っても綺麗だし(突撃訪問した時でも)、衣類の手入れも行き届いてる。

 

「店を一歩出たら、世間一般の常識人として通用する人間であること。一目見てホステスと判るような、派手な服装は好ましくない。」

 

Aはこれも実践している人である。一般人よりはややメイクは濃いし、持っている小物がブランド物なので、いわゆる私みたいな堅気(笑)とはちょっと違うが、嫌味のない派手さに収まっている。

 

Aと話していて思うのは、水商売の世界って完全実力主義で、外資とも何か通じるものがあること。売れないホステスはPIPらしきものにかけられて、それでも出来なければクビだ。実際に「あなたクビ」とは言わないが、シフトにだんだん入れてもらえなくなり、本人は自分で察して辞めていくという。

 

Aの店には何度か遊びに行ったこともあるが、Aやナンバーワンのホステスのお客さんとの接し方や場の盛り上げ方を生で見ると、本当勉強になる(私には出来ないが)。見返りを求めて(或いは求めずに)ホステスに色々してあげている男性陣、唸るほどお金を持っている人たちのお金の使い方、Aの異常なまでの美意識の高さ、センス・・・大事なことは北新地のママから教わった。と思う(教わったことを実践できているかは別として。。。)。

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