外資系で働くということ

外資5社、日系2社で働いてきた私が、外資って実際どうなの?日系との違いは?といったことをメインに、時に関西人独特のユーモアを交えて綴ります。

社内公募の真実

社内公募は大きくは下記3つに分類されるのではないかと思う。

 

1.純粋な社内公募(純粋に社内で埋もれているいい人材を発掘する目的)

2.出来レース

3.表向きだけの社内公募(人事向けパフォーマンス。実は外から人材を採用することを決めている)

 

私は1と3を見かけたことがある。1の場合、募集部署のマネージャーは、「社内に適切な人材がいればそれが一番いい。どんな人間か簡単に社内でリファレンスがとれる。外から知らない人を採用すると、面接だけでは見抜けず、入社後に想定外の変な人物だったなんて場合もある」と仰っていた。3の場合は、社内で広く人材を募っているように見せかけて、募集部署のマネージャーは、既に社外の自分の元部下などに声をかけて、引き抜きの用意をしていた。社内の応募者からするとたまったものじゃない。

 

社内公募で見事異動を勝ち取るには1か2の場合だけということになる。私が社内公募に応募する時にやったのは、とにかくつてを辿って、応募前から募集部署にコンタクトすること。公式な社内公募ルートではなく水面下で動くのである。応募前から面談を設定してもらい(事実上の一次面接)、最終面接まで通過して、募集部署が受け入れる準備を決めた時点で、初めて公的なプロセスに乗っかる。残念ながら、私は、最終面接も通過して、さあ後は本部長同士で話を進めてもらうだけ、という段階で、人事異動を凍結されてしまった。なんと、組織の大幅変更が行われることになった為である。

 

だいぶ落胆したが、転職する時に、この社内公募にチャレンジしたことはプラスになった。違う職種へのチャレンジの転職面接の場合、「社内公募でも頑張ったが、こうこうこういう理由で残念ながら、うまくいかなかったんだ」と言えるのは大事。

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ところで、社内公募は通常は、応募の秘密は守られるのが通常だが、そうでない場合もあった。とある会社では、社内公募に応募すると同時に直属の上司に連絡がいくことになっていた。ひどい制度だ。その社内公募がうまく進めばいいけど、ダメだった場合、「こっそり他所の部署へ行こうとした裏切り者」としてその上司のもとで働かなくてはいけない。そんな針の筵といった状況でやっていけるほどメンタルが強い人はいいが、私は無理だ。